神社というのは、その中心である本殿に、
当たり前ですが、必ず、だれかを祀っているものなのですね。
その祀った対象を「祭神」(さいじん)と呼んでいるのですが、
しかし、それは必ずしも「・・・神」という名前がついているとは限りません。
後世において「神」と呼ばれることはあるかも知れませんが、
有名な歴史上の実在(が証明されている)人物が祀られている場合もあります。
日光東照宮の徳川家康公、天神様の菅原道真公、平将門公など・・・。
また昨今、首相のその参拝問題で中国から厳しく批判されている靖国神社などは
戦争で亡くなられた一般の人をも祭神としているのです。
何も古事記や日本書紀などの神話に出てくる人物ばかりではないわけです。
こういうところが、語弊があるかもしれませんが神社の面白い、興味深いところでもあり、
日本神道のおおらかさがあるのではないかと思います。
しかし、そうした実在の人物が祀られたものには親しみがあり分かりやすいのですが、
本来の祭神である神話の神々については意外と分からない人が多いのではないでしょうか。
神話の世界にしてもだいたいの人は、
天照大神とかスサノオノミコトとか日本武尊などは知っていても
ニニギノカミとかになると「聞いたことがあるかな」程度になってしまうのではないでしょうか?
そこで、狸の巻物では祭神とされている、神話に出てくる日本の神様について順次、紹介していきたいと思います。
わが国の主な神社とその祭神となっている神々を紹介する前に、
わが国建国までの主な神話を簡単にご紹介するほうが分かりやすいと思います。
神代の神話 全11話をご覧ください。
また、創世の神々とその系譜もあわせてご参照ください。
(05/06/14)